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）矢堀孝一(g)松本圭司(kb,p)水野正敏(b)村石雅行(ds)の4人が集合したハードフュージョン。
初っ端なの“チュニジアの夜”？の出だしで吹っ飛ぶ！！エロイぜ、矢掘のギターが。
ここ数年、フォービート、エイトビートの認識が変ってしまったが、これは最もアグレッシブな線上をいく「ジャズ」。
エネルギーとハイテンション、臨界線上を行くインプロ＝ソロの魅力。
「曲を聴かせるのがフュージョン」とされてきた古いフュージョン感を吹き飛ばす「インプロ」の凄さがフォービートジャズの予定調和に慣れた耳に喝を入れてくれるだろう。
“Invitation”で、一休みなどと思ったら大間違い！だ。
村石も矢掘も凄すぎる出だし、メロディが地獄の底から湧いてくるようだ。
松本のキーボードが唯一この曲が持つコンサバな雰囲気を残してくれる。
しかし、徹頭徹尾走り続けるこのハイテンション！気持ちよ過ぎて、フォービートが聴けなくなりゃしないか心配になってくる。
“ジャコが突破口を作ったジャズ”がはっきりとメインストリームのど真ん中で主張し始めた快感が走る。
中間部からは水野の粘るベースが姿を現す。
キャッチが語る「歪んだ世界」こそは、からだの底に溜まった情念（古い言葉！？）が、じくじくと炙り出されてくる“Roll Over 4-eat Jazz”。
全てのジャズスタンダードが新しい息吹を与えられ、その中で再び素晴らしいメロディの持つ力を伝えてくる。
ハンコックの“処女航海”に聴く矢掘のギターのエロス、“ナイーマ”のテーマメロディをぶつ切りにして甘さを断ち切った編曲、デューク・エリントン究極のバラードナンバー(8)での執拗なまでの「メロディ探し」には、原曲スタンダードが持つ遺産におもねらない4人の創造的な決意がちらつく。
曲目リストDisc11.A Night In Tunisia/2.Elegant People/3.The Eye Of Hurricane/4.Palladium/5.Invitation/6.Maiden Voyage/7.Naima/8.In A Sentimental Mood